南モンゴルの自由のための連帯組織宣言
「クリルタイ」(世界南モンゴル会議)結成大会趣意書
現在、モンゴル人の領土(「内モンゴル自治区」以外、新疆ウイグル自治区と黒竜江省、吉林省、遼寧省、河南省、青海省と甘粛省などに切り分けられた地域を含む)では、中華人民共和国建国以来、あらゆるモンゴル人の権利が政府と中国人(漢民族)によって奪われてきました。特に文化大革命時代は民族絶滅政策に近い虐殺と拷問が繰り広げられ、その犠牲者数は数十万にのぼります。モンゴル人は伝統的に敬虔なチベット仏教徒でしたが、仏教寺院は破壊され、僧侶・尼僧は弾圧を受け、固有の信仰は奪われていきました。
文化大革命が終わり改革開放の時代になってからも、モンゴルの実状は変わりません。
モンゴルの草原は略奪的開発によって砂漠化し、無秩序に建設される工場は環境破壊をもたらしています。そして漢民族の流入と商業の独占、土地の強奪は現在もなお進行中です。その一方、中国政府は漢民族への同化を目的としていた“愚民教育”を強制的に押し付け、言語と文化を奪われたモンゴル人のアイデンティティーは深く傷つけられています。
モンゴル人はこのような暴政に対し立ち上がりはじめました。生来の権利であるモンゴル人の人権と自治権を求める抗議行動が、逮捕や拷問に屈することなく継続しています。国外で、これまで様々な立場からモンゴルの自由と人権を訴えてきた諸団体・個々人は、より広い連帯組織を作り出すことによって、国内の彼らの闘いを支援し、また国際社会に対し広くモンゴルの問題を訴えるために、連帯組織「クリルタイ」(世界南モンゴル会議)を、2016年11月、日本にて結成することを決意いたしました。
クリルタイの語源は、私たちモンゴル人の民族の開祖にして偉大な英雄、チンギス・ハーンの下で、各遊牧集団の部族長が集まって結成され、民主的にモンゴルの政治、法制を決定する会議が開かれたことにはじまります。私たちはこの精神を引き継ぎ、現代政治の民族自決の理念に基づいて、モンゴルの歴史と伝統、文化の保存、そして民族自決権の確立をめざして活動していく決意です。
このクリルタイを、アジアの民主主義国家である日本で結成することで、現在中国政府の抑圧にあるモンゴル人にかけがえのない希望を与えることができるでしょう。どうか日本の皆様に、未来のモンゴルと日本の友好、そして平和なアジアの実現のために、私たちのクリルタイ結成会議へのご支援をお願いいたします。
クリルタイ結成大会
日時 2016年11月予定
場所 東京都内
クリルタイ結成大会準備委員会